2004年07月31日

荘島物語 荘島物語 「プロ野球チップス」

 コンビニと言えば金城の話ばっかなんで、今回は昼バイトの岩崎くんの話。
 岩崎くんはバイトと言っても学生じゃなくてほぼフルタイム、いちおう店長がいないときの責任者という立場らしい。> 年齢不詳。

 岩崎くんは「プロ野球チップス」が好きだ。休み時間に2袋買ったりする。
 わたしもプロ野球チップスを毎日買う。だけどなかなか当たらない。
 そうこうするうちに、岩崎くんに疑惑の目を向けるようになった。
 外側からサーチすると当たりカードは案外わかるものなのだという。岩崎くん、店頭に並べるときにサーチして、当たりを抜き取っているのではないかと。

 今日、プロ野球チップスその他もろもろの買い物をしてコンビニを出ると、岩崎くんが外回りを掃除していた。
「ねえ、プロ野球チップス、当たる?」
 疑惑満々でわたしが尋ねる。
「いやー、なかなか当たらないですねー」
 岩崎くんは笑いながら答えた。嘘ついてる感じじゃないな、と、瞬間思った。

 帰ってカードを開けると、はじめてのラッキーカードだった。
 これを送るとプロ野球カードファイルがもらえるのだという。
 
 やっぱり、サーチしてなかったんだな・・
 岩崎君よ、すまなかった。

 岩崎くんに、心で謝ってから、わたしは当たりのカードをはがきにはっつけた。
posted by noyuki at 22:26| 福岡 ☁| Comment(5) | TrackBack(0) | 荘島物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

荘島物語 「クリーニング屋でひまつぶし」

 台風が来るというのに、ゴミの収集日は来週しかないというのに、ウチのアパートの前に堂々と生ゴミが出してある。
 ああ、きっと台風でめちゃくちゃになって、近所の人からクレームが来るんだ・・・
 わたしは仕方なく、ゴミの片づけに出かけた。

 生ゴミもビールの缶もいっしょ・・・ウチのアパートにはゴミの分別もできないヤツがいるんかいっ!!!
「収集日以外は出さないでください」の紙を貼り付けて、アパートの自転車置き場に戻して置いた。
 
「何やってんのー?」クリーニング屋のミホちゃんが声かけてくる。
 それで、お店の中に入って涼んでいった。
 ここはアパートの一階の店子さんだ。仕上がりがきれいでなかなか評判もいい。だいたいアパートの一階がクリーニング屋だなんていいではないか。単身者の多いアパートなんでみんなが重宝してる。

「そっかー、ゴミかあ。むかつくよねー。わたしが見かけたら怒っとくよ」
「大家が怒ってたって言っておいてー」
「わかったよー」
 ミホちゃんは若いのに、しっかりしてて働き者だ。ランチタイムのファミレスで働き、その後8時までここで留守番のバイトだ。ひとりで長い時間の留守番は大変に違いない。だが、生来の明るい性格でいろんな人が話し込んでゆく。
 お店にはキャンディーもあって、それをつまみながら無駄話。
 わたしもひとりでアパートの雑用をするのはイヤだったが、ここで話す楽しみができて、まじめに管理できるようになってきた。
 ひとりでやる仕事って、気楽に見えるけど、ちょっとさみしい。
 ひとり仲間がいると、ちょっと嬉しい。

 この前、クリーニングを出しに行ったとき、ミホちゃんは男性の客に長い時間口説かれていた。ちょっと心配になって、もう一度寄ったら、その人はそそくさと出ていった。
「困るんだよねー、ずっと誘われてさー」
 ミホちゃんは言った。
「ほら、あそこの保険会社の人。ウチで働かないかって、しつこいんだよねー」
 よくよく聞いてみると、もうひとりのバイトの子も口説かれたんだという。

 こるぁ、○○ラルタ生命!
 いくら人材不足だからって、ウチの可愛いお嬢さんたちに手出すなよ!
 ひとりでお店にいると逃げ場がないんだよ。それを店内でヘッドハンティングなんて、お客さん困りますよー。

 今度、誘惑したら、営業妨害で怒鳴り込んでやる!
 
posted by noyuki at 22:11| 福岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 荘島物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月30日

今日も読書 石田衣良 「娼年」

 たとえば朝30分時間があって、読みかけの本が30ページ残っていたとする。
 その30分で最後まで読んでしまおうと思う本と、帰ってきて眠る前までとっておこうと思う本と、わたしの場合二通りである。
 石田衣良の場合は前者だ。続きが気になって、このテンションのまま読んでいきたいと思う作家だ。

 前回の「池袋ウェストゲートパーク」に続いて「娼年」を読んだ。
 題名で損してるなと思った。男娼の話だと一見してわかるからだ。あ、でも、男娼の話が読みたい人なら買うだろう。わたしの場合はちょっと迷ったけど。

 まあ予想どおりのテーマではあった。男娼がでてきて、いろんな指向性のある客に出会う。だけどどの人物にも人生があって、ああ、こんな考え方でこういう風になるのかと納得させられる。ほんと、すごく引き込まれるなあ・・
 同じ男娼のアズマや、ここのクラブのオーナーなどもすごくいいし、性描写もリアルだった。
 ラストに向けて、ストリーもどんどん展開してゆく。
 だから最後の30ページを取っておくことができないのだ。
 
 友達が少ないわたしは、少しでもいい友達が欲しい。
「作家」という心の通わせられる心の友をいつも探している。
 石田衣良は、心の友にもなれる人かもしれない。
 だけど、わたしにとってというよりか、100人のうちの90人くらいは友だちにしてしまうパワーのある人なのだと思う。
 ほんとは100人のうち5人くらいが友達になれるような作家も好きなのだけれど。

 とてもよくて、読後の満足感も大きい、エンタティメントの王道をがんがん見せてくれる。
「スターウォーズ」を見た後の満足感に似ているな、と思った。

 話は違うけど、映画ってのは、100人のうちに何人を友達にできるかどうかってのが大きな尺度になっているような気がする。
 全米興行収入第1位、なんてね。
 あ、でも、そうじゃない映画も、もちろんあるか。

 この次は、100人のうち10人くらいが友達になりたいような作家さんを読んでみたいな。
posted by noyuki at 22:13| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月27日

「反自殺クラブ」池袋ウェストゲートパークV 石田衣良 オール読物8月号

 ハードカバーで読みたい作家と、雑誌で読みたい作家がいる。
 石田衣良は圧倒的に雑誌で読みたい作家だ。
 読み捨てていきたいという意味ではない、その時流の勢いと軽さが雑誌向きで、「オール読み物」ぱらぱらしながら読むという感じがいい。

 8号に掲載されていた「反自殺クラブ」マジでおもしろかった。
 「自殺に反対するクラブ」というと、もう内容的にこれは読まないな、と思う方もいるかもしれない。だけど説教臭さがなくて、物語の中に一気に引き込まれてしまう。
 果物屋の店番をするトラブルシューターが事件に巻き込まれ、そして解決してゆく。そういう定石を踏まえながら、自殺VS反自殺という重いテーマを、両方のサイドから描いていく筆力には感動してしまった。

 わたしは「雑誌で読む作家」と言ったけれど、慌てなくてもあとでちゃんと出版されると思いますが。これを見て読んでみたい方は、即書店にGO!です。
 「オール読み物」8月号。

 と、褒めるばかりではいけないんで、何か批判を・・・
 と思ったが・・・言っていいかなあ・・・
 石田衣良にももちろん嫌いなところはある。
 これは文学批評上禁じ手かもしれないが、おもいきって言ってみよう!

・・・わたしは石田衣良の髪型が個人的には嫌いです。
posted by noyuki at 21:56| 福岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月24日

透明寒天

言葉にならないほど 部屋を片づけて
言葉にならないほど 料理に手間をかけて
言葉にならないほど 外を出歩いて 
言葉にならないほど 仕事して
言葉にならないほど 人と交わり
言葉にならないほど 疲れきってしまう

ああ 今日も わたしのまわりには 何の言葉もなかった
けど まわりの言葉なんて あってもなくてもいいようなもので
言葉のない孤独に 最近は不思議なくらい馴れてきた

闇のひとつ前に横たわる 群青色の静寂
その場所で 今日を過ごした掌を見つめると 
中に 透明な寒天のようなもの ぽわんと浮かびあがる

ぷるんぷるんと それを揺らし
くしゃり とろんとろんに 潰して
口に入れてみて 味を確かめる
わずかな甘みも わずかな苦みも あるけれど 
それも また言葉ではない

言葉にならない 日常に背を向けて
蛍光灯も まだ点けず
丸い木椅子に 座り込み
わたしは
透明寒天を 見つめてる

掌の中で
それが 言葉に代わるのを待つけれど
化学反応の法則を どうしても思い出せない

毎夕毎夕 言葉にならない寒天を握り潰して
椅子のまわりには

もう 何日分もの 透明寒天が 転がっている

isu
posted by noyuki at 22:06| 福岡 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 詩とか短文とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月19日

謎の円盤 in tenjin

enban

右側のビルの上空に楕円形の白い物体が飛んでいるの、わかりますか?
7/11日の午後8時50分頃に撮影したものです。続きを読む
posted by noyuki at 22:13| 福岡 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月12日

映画「ジャンプ」を見る

「ジャンプ」 原作 佐藤正午  監督  竹下 昌男

注 * 色々ネタバレがありますので、これから映画を見たい方は、ご了承の上ご覧ください。

junp


続きを読む
posted by noyuki at 22:29| 福岡 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月11日

ジャンプオフ in  福岡 その2

 トミーの新幹線が発車する前に、わたしたちは別の方向へ。

 かなみさんは「福岡アジア映画祭」を見に、すぎさんと天神へ。
 YOU さんとわたしは「ジャンプ」を見るために、海の上を都市高速で渡りパヴェリアへ。
 お互いが終了したのちに、天神コアの福家書店へ集合した。
 もとてんちょーは物憂げにコミックのビニル詰めをしていた。それを邪魔するように、おのおのが話しかける。
 佐世保からバスで向かったyaeちゃんと夫のAさんも福家書店で合流。

 もとてんちょーは、正確にはここでは副店長なのだそうです。
 うるさい人がいっぱい来て、怒られなかったかな?

 わたしたちはもとてんちょーを置いて、アクロスの食べ放題に向かう。
 アクロスは、わたしのキャッツ探偵事務所のモデルになった複合ビルだ。そう説明すると、かなみさんが記念に写真を撮ってくれた。ちょっと嬉しかった。

 これは食べ放題が開店する前に、お店の前での記念撮影。
 妖艶なのが、今回のゲストすぎさんです。

tabehoudai続きを読む
posted by noyuki at 22:22| 福岡 ☔| Comment(6) | TrackBack(0) | 佐藤正午系 盛田隆二系 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ジャンプオフ in 福岡

「ジャンプ」の主人公である純之輔は博多駅で失踪したみはるを見つける。
 新幹線のホームで彼女を見つけ、長崎本線のホームへ追いかける。
 その際彼が利用したのは、在来線への乗り換えのための「中央通路」だったのではないだろうか。
 在来線の乗り換えは「東側通路」でもよいが、確率から言えば「中央」にでる方が多いはずだ。(東口は端の方なので)
 それが、わたしたちが中央通路で待ち合わせをした理由だった。

 トミーは、長崎本線から新幹線に乗り換える。純之輔、みはるとは逆のルートだ。
 わたしとかなみさんは改札口でトミーを待っていた。
 同じ列車に乗ってきたYOUさんとはすぐに会えた。だが、トミーはいつまでたってもやってこない。
 トミーは東口通路から、新幹線のホームへと向かっていたのだ。

 携帯電話で連絡を取り、ホームでトミーに会う。
 乗り換えの時間は45分間。あまり時間がない。
 喫茶店に入るのももどかしく、駅の待合い室に飛び込み、そこで寸暇を惜しむようにして写真を撮りあった。
 これは、そのときの一枚。

sinkansen1続きを読む
posted by noyuki at 21:35| 福岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 佐藤正午系 盛田隆二系 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月09日

荘島物語 病床のルークを見舞う

 ルークは、モモと同い年の男の子。
 とてもハンサムなラブラドールレトリバーだ。臆病だが頭もいい。モモとの相性も最高で、朝の散歩のときは荘島公園でひとしきり2匹はたわむれる。

 そのルークが病気になった。
 ぐったりしていて散歩にも来ない。最初は夏バテだと思ったが、どうも血液の状態がよくないらしい。
 数日前に見に行ったら留守だった。
 今日もまたルークの家に行った。「モモ、ルークちゃんとこ行こう」と言うと、言葉を理解してか、さっさとルーク宅まで走っていった。

 玄関が開いている。在宅中のようだ。
 庭でおばあちゃんに会ってルークを呼んでくれた。
「まあ、モモちゃん、今、モモちゃんの話をしてたのよ、ルーク、モモちゃんが来てくれたよー」
 ふらつきながらルーク、出てくる。ずいぶん痩せた。顔が半分くらいになっている。
 ルークは柵ごしにモモとの再会を喜び、鼻をこすりあわせていた。
「さっきまで横になっていたのにねー、モモちゃんに会えてよかったねー」
 それからルークは庭先に放尿して、そのまま横になった。

「顔は痩せてるけど、おなかはパンパンなのよ、利尿剤を飲んでいるの」
 娘の和子さんが出てきて、そう言った。
「それから、おしっこするととても疲れるみたい」
 ルークは、そのあとは一度も立ち上がらなかった。

 あまり長居すると疲れるだろうから、早々に別れを告げる。
 ルークは、早く家に戻りたかったんだろうが、最後までモモを見送ってくれた。
「モモちゃんが来てくれたから、庭まで歩けた、よかったよ」
 と、おばあちゃんは言ってくれた。

 もう、恐らく長くはないのだろう。
 憔悴しきった和子さんの顔がそう語っていた。
 同じくらいの子供の頃にやってきて、今が7才。子供の頃から仲良しだった。
 帰りながら、少しだけ泣いた。

 同じ町にずっと住み続けるというのはこういうことだ。
 去ってゆく者を見送らなければいけない。
 犬だけではないだろう、これからも、いろんな親しい人を見送って。

 そうしてわたしも、こんなふうに見送られてゆくのだろう。
 

 
posted by noyuki at 21:57| 福岡 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 荘島物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月07日

荘島物語 救急車

 救命救急センターと救急病院のあいだにある町なので、住人はとても救急車馴れしている。
 すみやかに道路脇によける、その所作がとてもスムーズで自然だ。どんなに渋滞していてもそれは変わらない。

 逆に言えば、救急車のサイレンに鈍感でもある。
 昨夜、近くで止まったような気がしたが、「あ、止まったね」なんて会話して、そのままだった。

 朝、近所の人と、道ですれちがって話をした。
「このあたりに、血がべっとりって聞いたよ」
「えー、そんな、知らないよー」と言いながらふっと道路を見たら、アスファルトが真っ赤に染まっていた。その部分は白いチョークで囲まれていた。

「死んだのかな・・・」
なんて噂しあっていると、担架に乗せられて行ったのを見た、と別の人が言った。
 この前少年が交差点でぶつかって死んだばかりだ。もう、誰もこんな死に方はしてほしくなかった。
 そうこうしているうちに、警察がやってきて実況見分しだした。
 片側ずつ道路が通行止めになって、写真なんかが撮られている。

「ほーう、今日は片側でいいのね」
「この前は全面通行止めで、動けなかったもんねー」
「あー、あれは大変だったねー」

 いろんな町にいろんな特徴があって、だんだん、みんなそれに馴れていくんだろう。
 この町の住人は、救急車と交通事故にはみょーに馴れている。
 
posted by noyuki at 21:53| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 荘島物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月05日

荘島物語 (YA-YA-YA-! 美容室がやってきた)

 荘島西地区には美容室がない。
 床屋が一軒あるだけである。おばちゃんがひとりでやっている床屋で、料金が安いからけっこう客は多い。チェッカーズのふみやくんの古びた色紙が飾ってある。ふみやくんもここで切ってたんだろうか? とってもレトロなお店なんだけど。

 そんな荘島西のメインストリートに美容室ができた。
 福岡で8年ほど修行した美容師さんがふたりで共同経営をするのだという。
 床も壁も渋めの木目でとってもかっこいい。ぴかぴかのバイクまでお店の中にあってこれまたかっこいい。中では簡単なドリンクも飲めるのだという。スタッフはみんな若者で、もう、気後れしてしまうくらいナウすぎる(死語)。
 鏡と黒い椅子が店の中に並べられ、最後に入り口に大きな木のドアがついた。
 それで中がのぞけなくなってしまった。

「おーい、ドンドンドン」と、そのドアを思いっきりノックしたくなる。「せめて値段表くらい表に出しておいてくれよー。どれくらい高いかわかんなくって、こわくて入れないじゃないかーー、それでなくても荘島町に似合わないような店で、こっちは気後れしているのにー」

 それでも、今度髪が伸びたら、ちょっと行ってみようと思う。
 気後れしながら入っていって、こわごわカットでもしてみよう。あ、ついでにカラーリングもしたいなあ。
「ウチの店には似合わない、ダサダサの人だわ」なんて思われるだろうか? でも、近所だから許してくれるかもしれない。

 このビルは、その前は一時託児の保育所で、その前は整体をやっていた。
 どちらも長くは続かなかった。
 町はにぎやかな方がいので、もちろん長く栄えてほしいのだが。
 道路は立派なものの人口が少ない町ゆえに、いろんな店が入れ替わってゆくのを、これまでずっと見てきた。

「あれ、いつのまにかなくなっちゃったねえ」なんて後悔しないように。
 今度きっと、このおしゃれな店で髪を切ってみよう。
posted by noyuki at 21:14| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 荘島物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月04日

闇夜のベートーベン

 ドンキホーテで、むちゃくちゃ安い防水ラジオを見つけた。
 値段も値段なので、そっこー買いだった。

 ところで、わたしはお風呂が長い。
 ひとりで入るようになってからは、このひとりの時間が嬉しくてしょうがないのだ。
 半身浴で湯船で歯みがきして、それから湯船で洗顔して、それからおもむろにカラダなどを洗う。
 半身浴をするようになってから、かなり精神状態がゆったりしてきた。これは副交感神経の働きをよくするからなのだという。カラダはなんて正直なんだろう。

 安物のラジオではあったが、窓際に置くとFMもいい音で入った。
 ニュースが終わり、クラシックの時間が始まる。ベートーベンの交響曲が流れる。
 それを聞きながら、目を瞑って歯を磨く。

 そうだ。
 久しぶりにお風呂の窓を開けようか。そろそろ満月ではないか。
 と思ったが、台風の余波で今夜は闇夜であった。
 月光はなくてもいい。闇夜にベートーベンはよく似合う。

 また、長風呂の楽しみが増えた。
posted by noyuki at 21:40| 福岡 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月01日

「荘島物語」夕暮れに猫とたわむれ

「ああ、コンビニのヤツ知ってますか?」
大ちゃんが、唐突に尋ねた。
「あいつ、死んだって話ですよ。でも、死ぬ理由なんて、どこにもないような気がするんだけどなあ・・・」

 わたしと大ちゃんは、アスファルトの地面にぺたりと座り込んで会話している。
 夕暮れの放熱がやっと終わり、代わりに涼風が忍び込んでくるくらいの時間だ。
 野良の子猫はなかなか懐かない、だから顔を見ても逃げなくなるまでじっとつきあう、ってのが大ちゃんの考え方らしい。なにしろ彼は、わたしが仕事から帰った頃から1時間も、道路にこうして座っているのだ。

 デジカメを持ってきて、彼に写真を撮ってもらう。
 この子猫も生まれて1ヶ月はなるだろう。だんだん猫らしくなってきた。

「そう、コンビニのミケ、ほんとに死んだの?」
「僕は眠っていただけだと思うんだけど、sさんは死んでたって言った」
 しばらくふたりでそんな話をしてから別れて、コンビニに行くと、ミケは元気そうにすり寄ってきた。
「生きてたんだ、よかった!」
 こっそり買ってきたお菓子を分けてやった。

 野良猫の問題は根深く、飼い猫の避妊の話やら、外でする糞の話やらが入り交じっていて、「野良猫かわいいーー」とはおおぴらには言えないところがある。
 だけど、野良も家猫もみんな外うろうろしてるからあんまり違いないし。何よりも、道路のすみずみに猫がちょこんと鎮座しているこの静かな町の風景が、わたしは好きだ。

 大ちゃんも今年は大学受験か・・・
 などと考えながら歩いていくと、隣りの中学生のレン君が染めたばかりの髪をなびかせながら家に戻ってきた。
「おー、レン君、似合うよー」
 と言うと、ちょっとはにかみながらレン君は笑った。

 やはり、これくらいの子供の方が話してて楽だな、大人は心が複雑で話していても疲れるもんなあ・・・
 と思い、それから、自分の精神年齢について考えながら、わたしも家路についた。

  ねこ2

 小さいけれど、見えますか? これがその野良猫です。
posted by noyuki at 12:10| 福岡 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 荘島物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする