2005年04月30日

佐藤正午「土曜日の愛人」・きらら5月号にて

 きちんとして頭のいい男が好きだ。そういう類の男以外は好きにならない。
 そう思っているはずなのに、間違えて危険な無頼のにおいのする男を好きになったことが2度だけある。いずれも「物語」の中だった。
 1度めは二宮知子さんのマンガ「OUT」。テロリストもどきの何やってるかわからないウタちゃんに一目惚れしてしまい、そのまま二宮知子さんのマンガを完読してしまった。

 そうして今回、2度めの間違えた恋が襲ってきた。
 きららの1000文字小説で掲載される、佐藤正午さんの「土曜日の愛人」の彼だ。
「わたしのどこが好き?」「顔だ」
 そんなことを冗談でも言う男はわたしの頭の中には住んでいない。そもそも正午さんの小説に出てくる男たちは最近冗談がすぎる。その証拠に、すぎた冗談は誤解され、女をマジに怒らせてしまっている。(野性時代連載中の「5」のことです)

 ところが、冗談とそっけなさの隙間に、小さな真実が見え隠れする。女が不幸な過去と飲み過ぎたワインに酔ってしまう前の瞬間を彼は捉え、そうして女の顔をピンク色に変えてゆく。甘い言葉も何もない、無粋なやりとりの果てに、だ。
 わたしも変えてほしいと思う。
 酔って自分の来し方を愚痴って。そうして投げやりな誘い方に、笑いながら応えてみたいと思う。
 そういう世界の中にある、小さな真実。
 それがとてもいいな、と思い。わたしは好きになるはずもない男に、あり得ない恋をする。

 物語は楽しい。
 現実ではけっして踏み込めない恋も、ここでは存分に楽しめる。

きらら5月号、「土曜日の愛人」はここにいます。

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posted by noyuki at 22:44| 福岡 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 佐藤正午系 盛田隆二系 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月26日

ご愛読ありがとうございました。

 キャッツ探偵事務所、これにて終了です。
 のちほどまとめてアップする予定です。最後までご愛読ありがとうございました。

 とちゅう個人的にいろいろ忙しくなって中断し、再開できるのだろうかと不安でしたが、応援メッセージを読んで背中を押されました。 ほんま、「エロはウツを救う」です。
 今回もわたしは「キャッツ」に助けられました。
 そして、みなさんにも!
 ほんとにご愛読ありがとうございました!

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posted by noyuki at 21:44| 福岡 | Comment(8) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

キャッツ探偵事務所3「カリントウ」エピローグ

「しかし、怪盗YUKIもよっぽどヒマだったんだね、金にもならないことに、こんなに時間かけてさ」
 スギが、SARAのワーゲンゴルフに乗り込みながらそう言った。
「失礼ね、今回勝手に調査をしたのはSARA。わたしはぜんぜん関係ないわ」
「何言ってるの、YUKI、あんただってカリンとチャットしたんでしょ」
 YUKI の顔を赤くなった。
「せっかく送ってあげるって、SARAが言うから乗せてあげたのに、スギ。あんた、そこらへんで降ろすわよ!」
「まあまあまあ」
 SARAがそれをなだめる。

 野田をカリンの家に置いたまま、3人はこれから家に帰るところだ。二人の遠慮がちな会話を聞きながら、もう、何の心配もないと思った。
 帰ると言ったら、カリンはまた会いましょう、こんどみんなでゆっくりご飯でも食べましょうと言ってくれた。
 
 長い一日だった、とスギは思う。
 昼間、カリンをオフィスビルで見つけてから、夕刻から深夜まで。
 カリンが変貌してゆくのを見続けた、ほんとうに長い一日だった。
 だけど、YUKI、そしてSARAがいなければ自分だけで説得できた自信はない。宿敵であるのに朋友。それが自分たちの関係なのだと思う。

「怪盗の仕事もご無沙汰みたいね、あんたと対決できなくて寂しいわ」
「失礼ね!  いつかまた、あんたをぎゃふんと言わせてやるわ」
「それにしても、SARAはすごいわね。あなた、YUKI なんかにくっついてることないわ。今度から探偵事務所の方に顔出しなさい」
「え? いいの? じゃあ、遠慮なく。わたし、場所読むのうまいし、きっと役に立ちますよー」
「この、恩知らず!  あんたが探偵事務所に行くときは、わたしのスパイに行くときだけよ!」

 YUKIがそう言うとSARAがはははと大声で笑う。
 YUKI はそれを見て、この子の天真爛漫さはいつもわたしを救ってくれると思った。孤独に馴れていった分だけ、人のあたたかさを大事に思えるようになるのかもしれない。カリンもまた、今まさにそういう気持ちなのかもしれない、と思った。

「明日は請求書書きだね、わたしは。いくら請求したらいいかしら、野田に。それにしても、あんたたちはいいわね、請求書書く手間がなくって」
「SARA〜。いますぐ車止めて、スギをほっぽり出しなさい!」
 またしてもSARAが大声で笑う、渋滞していない都市高速をそれからスピードを上げる。

 東の空が薄墨色にほんのりしているような気がした。
 夏が近づいてきた。足の早い朝日は、もう、すぐそこまでやってきているのだろう。

                  了

 ご愛読ありがとうございました。
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キャッツ探偵事務所3「カリントウ」32

「あ〜、もう、じれったい! カリン、さっさとその人に会っちゃいなさい!」
 SARAが言った。
「会って嫌いだったら、その後会わなきゃいいの。イメージと違うって去っていかれたら、そんな男なんだって思えばそれでおしまい。何の問題もないのよ。あなたは、その人のイメージを崩さないために生きてるわけじゃないし。イメージが崩れたって、どうってことないわ。
 そもそもね、チャットで話している人と会うときって、大なり小なりイメージと違うもんなの。
 だってそうでしょ? 一度も会ったことないけど、言葉を交わした分だけ、みんなそれなりのイメージを作ってるんだから。でも、想像と現実はぜったい違う。だから、会ってうまく通じないことももちろんあるけど、それはそれだけのことなの。
 それにね、相手の外見が多少違っていても、話してるうちに、ああ、やっぱりこの人だぁ〜って思えてくるの、気持ちの通じる人だったら特にね。そうすると、現実のその人の像ってやつがね、会っているあいだにどんどん再構築されていくの。その感動っていったら、もう、何にも代え難い、すごいもんなのよ。
 引っ込み思案になってちゃダメ。傷つくとこばっか想像してもダメ。せっかくチャットの世界のおもしろさを知ったあなただもの、その先に何があるか知るべきだわ。
 スギ、今すぐ野田って男に電話しなさい。こわいんだったら、私たちが居てあげる。ジャージーはやめて服着替えて、今すぐ、その人に会うのよ」

 さすがはチャットの女王だ。言うことが的を得ている。
 今日、会うかどうかは別にして、とにかく電話してみようとスギが言うと、カリンは小さく頷いた。

 すぐにでも会いたいと野田は興奮した口調で懇願した。
 ケイタイ電話を手で押さえて、ここに来てもらっていい? とスギが尋ねる。みなさんが居てくださるんなら・・・とカリンは小声で答えた。
 止まっていた空気が、ものすごい早さで動き出した。

「タクシー飛ばしてくるから30分だって。SARA、あんた、カリンの服選んで、お化粧もしてあげて。ケバケバしくしなくていいわ。肌の白さが目立つくらいの清楚な感じで。大丈夫、カリン、心配することないわ。SARAのセンスだったら間違いない」
「お化粧なんて。ファンデーションと口紅以外、持ってないです」
 まかせて、とSARAは自分のバーキンを開いて、大きなポーチを取り出した。それから慣れた手つきで明るいチークを入れ、マスカラと細いアイラインで目を浮き立たせる。素材がいいんだから、手を抜いちゃダメなのよ、と言いつつ、淡い色の口紅をリップブラシでていねいに塗り上げていった。
 あっという間の早業。仕上がりの具合を鏡で確かめながら、カリンの唇がうっすらとほころんでいくのがわかった。

「こんなに素敵になれるなんて。ありがとう、SARAさん。わたし、こんなになれるなんて、信じられない・・・」
「これからはずっと、そうするの。カリン、あんたは魅力的なんだから」
「会えて、よかった・・・・スギさんとかみなさんに。考えてみればネットの人に会うのってスギさんがはじめてなんですね。こういう感じかもしれない。すごいわ。こんなふうにして会えるなんて。こんなすごい出会いがあるなんて・・・わたし、ほんと、すごいなって思います。ほんとは、野田さんと会うのはまだ不安だけど。でも、こんなすごいことかもしれない・・・」

 タクシーが玄関に着く気配がした。
 早足で廊下を歩く足音。
 野田は以前のスーツではなく、ブルーのチェックのシャツにジーンズという出で立ちだった。
 テーブルに案内して、カリンを紹介する。
 カリンの頬が紅潮して赤く輝いてくる。
 その輝きを受けて、野田の照れたような微笑みが満面に広がっていった。

 この顔だ。カリンのこんな顔を、ずっとチャットのあいだ思い浮かべていたのだ。
 その通りの顔に出会えた。
 ほんものの、その顔に出会えた。

 きっと今、野田も同じように思っているに違いない。
 そう思いながらスギは、紅潮して見つめ合う野田とカリンの顔を交互に見比べていった。

キャッツ探偵事務所3「カリントウ」31

「でも、男性はこわいし、野田と会う気もないのね」
 スギがそう言った。カリンは下を向いたまま答える。
「ああいった場所で出会ったわたしに何を求めてるかは、わかります。わたしはそれに応えられない。会っても失望されるだけです。わたしはもう、そういう傷つき方はしたくないんです」
 とても理にかなっていると思った。でも、そうじゃない、会ってもいいんだ、カリンは会うべきだと思う。けれど、説得する言葉が見つからない。
「ねえ・・・野田は、あんたのことをどういうふうに言ったと思う?」
 カリンは何も言わずに首を振った。
「あんたは自分に似ている。現実の世界でうまくやれなくって、困惑している。そうして、それに気づかれないように、エッチなことを言ったりしてる。そんなカリンに惹かれるんだって。野田はそう言ってたんだ。どうしてだろう? ただ、ふたりでいやらしい言葉を並べていただけなのに、なんで野田はそう思ったんだろう?」
「それがチャットなのよ」SARAが言った。「言葉が並んでいるだけなのに、それ以上のものが伝わるの。文章で言うと行間みたいなものよね。間のあき方とか、ためらった様子とか、オチるときの様子とか。そんな微妙なものが乱暴だったり繊細だったりして、なんとなく、なんとなくなんだけど、いろんなものが伝わるのよ。野田さんて人はカリンに、いろんなものを感じたんだと思うの」
「そう。わたしもあなたと一度だけチャットしたことがあるよ。すごく魅力的だと思った。いやらしいんだけど、いやらしいだけじゃなく魅力的なんだ。だから、あんたのファンクラブまであるのもうなづけたもの。わたし、もう一度チャットしたくて何度もアクセスしたのよ」
 YUKIがそう言った。
「ファンクラブ?  わたしのファンクラブがあるんですか?」
 まったく・・・カリンはそういう面では無欲だ。有名になりたいわけでも、誰かを跪かせたいわけでもないのだ。
「ファンクラブのみんなは、あんたとチャットしたがっていろんな情報を交換しあっている、ただエッチなだけの女にそこまですると思う? あんたが作り出したあんたの世界はとても魅力的なんだよ」
「でも、それと、現実のわたしは違います」
 ああ、なんという頑固者・・・

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posted by noyuki at 10:38| 福岡 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | キャッツ探偵事務所3 「カリントウ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月22日

キャッツ探偵事務所3「カリントウ」30

 男性がこわい? 男を手玉に取っているようにしか見えないカリンが?
 3人はあんぐりと口をあけて驚いた。

「わたし、ほとんど処女みたいなものなんです。男性との性体験はいままで一度しかありません。最悪のセックスでした。だから、わたし、一生男の人と性交渉なんてしようとは思っていません」
 意外としかいいようがなかった。手練手管のカリンからこんな告白をされるなんて。たしかにネット上で自分以外の自分になれる人は多いかもしれない。だけど。実際にはセックスしたくないって思っていたなんて・・・
 カリンは告白を続けた。
「大学のコンパのあとに部屋まで送ってくれた先輩が相手でした。その人に少なからず好意を抱いていたのも事実です。だけど、酔っぱらっていたせいか・・・とても乱暴で・・・わたしが痛がっても止めてくれませんでした。でも・・・それよりもショックだったのは・・・イヤがるなよ、ブスのくせに、ってそのときに言われたことでした。そりゃ、自分の容姿のことくらい自分でもわかっています。でも、普段は親切に接してくれてましたから、だんだん顔のことなんてそんなに気にしなくていいのかも、って思っていた矢先でした。次の日には、サークルもやめました。あまりにショックで、もう顔を見る勇気もなかったんです。それからは勉学にいそしみ、いろんな資格を取りました。だんだん女友達も離れていきました。でも、それはわたしのせいです。きれいなだけの女性がイヤで、だんだん距離を置くようになったのですから。
 顔がこんなだと就職も不利でした。でも、能力を買われて今の会社に入れて、そりゃ、一生懸命にがんばりました。でも、誘ってもらったり、そんなことはもちろんありません、だから、わたしの趣味は貯金とパソコンだけなんです」
 カリンはとつとつと話を続けた。確かに地味な顔立ちではある、一重まぶたの小さな目は冷徹な感じでもある。けれど、彼女はあくまで10人並みというとことではないか。
「最初は会社の資料を調べたりするためのパソコンでした。でも迷惑メールがきっかけで、いやらしいサイトを覗くようになりました。人間って、不思議ですね。男性とセックスする気がなくったって性欲みたいなものはちゃんとあるんですもの。そういうサイトの体験を読んで、自分で自分を慰める方法も知りました。オナニーって、男性だけがするもんだと思ってた。でも、そうじゃないんですね。クリトリスの場所を知って、はじめてそこを刺激してみたときはびっくりしました。自分のカラダの中にこんな気持ちいいところがあったなんて・・・ほんと、いままで損してたわって思ったくらいです・・・チャットに入ったのは、メールアドレスを書かなくていいところもあるってわかったからです。これなら絶対に正体がバレない。そう思えると、大胆なことだっていっぱい書けたし。ほんと、ただの耳年増だったけど、そんなこと誰も気づかないんです。どんどん、こわいくらい大胆になっていきました。ある日、チャットセックスマニアの人に出会って、自分で触ってごらん、とか言われて、それで初めてチャットしながらオナニーしたんです。左手でキーボード打ちながら右手で自分を触って。相手の方もリードがうまかったんでしょうね。どんどんノセられて、いやらしいことをいっぱい言わされて、もう今までオナニーのたびに想像してたフェラチオする場面とかが滝のように口から流れだしていきました。それでも右手でずっと触ってて・・・そうしてはじめて、その人の前でわたし、イッてしまったんです。いま、イキました、すごく感じましたって言ったら、その人すごく喜んでくれました。もう、茫然自失っていうか・・・世界が変わったみたいな気がしました。これを性交渉って呼ぶことができるのなら、わたしだって男の人の前でエクスタシーを感じることだってできる。もう、一生男の人と性的なことができないままのわたしじゃないんだって・・・わたし、そういう意味では自分をずっと否定し続けていた人間なんで、はじめて自分で自分を肯定できたような気がしました。それからはもう、ご存知の通りです。SARA さんが場所を割り出した投稿写真だって、セルフタイマーで自分で撮ったし。初めての人を狙ってチャットセックスに持ち込んだりして・・・でも、お世辞じゃなくて一番楽しかったのは、スギさんとのチャットでした。女の人だとわかって、こわい気持ちも全然なくって、安心してカラダを預けられました。もう、ほんと、わたしの知らないわたしの快感をいっぱい教えてもらって。毎日夢中にでした」

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2005年04月21日

キャッツ探偵事務所3「カリントウ」29

 カリンの部屋で今、スギ、YUKI、SARAはテーブルを囲んでコーヒーを飲んでいる。
 長い時間をかけた長いやりとりの果てにカリンが煎れてくれたコーヒーだった。
 ドアを開けさせる時間、中に入れてもらう時間、そうしてすべてを説明するための時間。ひとつひとつの課程で、カリンの頑なさが何度も壁になった。彼女は否定し、拒否し、そして黙りこむ。だけども、そのまま引き下がるわけにもいかない。スギは、根気よく説明し、やっと今、野田という依頼者に会ってくれないだろうか、というところまで話をこぎつけたところだ。

「スギさんのことはよくわかりました」カリンはコーヒーをひとくち飲んで言った。「そして、YUKIさんやSARAさんのことも。みなさんに出会ってよかったって今は思ってます。だって、(カリン)には、友達と呼べる人なんてネットの上でもひとりもいなかったんだから。スギさんにいろんなこと教えていただいて嬉しかったのも事実。これを縁にみなさんとのおつきあいができればいいなって、今は思っています」
 化粧を落としたカリンの素顔はものすごく地味だった。ジャージーに銀縁めがねといういでたちに違和感はぬぐえない。だけども丁寧で響きのいい言葉遣いから想像するに、かなりしっかりした女性なのだと思えた。
「でも、その依頼をしてくださった野田さんという方にはどうしてもお会いすることはできません」
 きっぱりした口調。あらかじめ決まっていたことを告げているように冷淡だ。
「どうして? 会ってみればいいじゃない。イヤなら会って断ればいいんだし」
 SARAが口を挟む。
「いいえ。わたしが断るまでもなく、その方はわたしを見て失望されると思います。見てください、この地味なわたしを。一重まぶたの小さな目で、コンタクトをする勇気もないくらいです。鼻だってぶかっこうに上を向いていて、こんなわたしがカリンだと知ったら、その方はがっかりされるだけ。調査費まで払って、そんな失望をさせるなんてとてもできない。スギさんから断ってください」
 たしかに地味な顔立ちではあると思う。だが、透き通るような色白の肌をしている。手入れを怠っているようには見えない。自分がメイクアップしてあげることだってできる、何よりもカリンの言葉はすごく魅力的なんだから、とスギが言うと、カリンは頑なにかぶりを振った。

「ダメです。絶対ダメ。それに、わたし・・・男の人が恐いんです」

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posted by noyuki at 22:24| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | キャッツ探偵事務所3 「カリントウ」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月19日

キャッツ探偵事務所3「カリントウ」28

「スギ! あんた、どうしてこんなところにいるのよ?」
 驚いて振り返ると、駐車しているグレイのワーゲンゴルフからYUKIが身を乗り出していた。そして、運転席にいるのは、ああ、そうだ、SARAだ。たしかYUKIの仲間だった。
「あんたたちこそ、どうして?」
「カリンを尾行してここに来たのね。じゃあ、やっぱり、さっきの女がカリン?」
「YUKI。ここがカリンの住まいなの?」
「そう、SARAの調査によるとね。でも、もうひとりカリン候補がいて。どっちがカリンかわからなかったの」
 スギは今日の一日の出来事を話した。会社からカリンを尾行してきたこと。だけど、それでも確信が持てないでここまで尾行してきたこと。
「間違いないわね。わたしたちはこの家からカリンを割り出した。そうしてスギは会社から。ふたつの共通項を持っている彼女がカリンに違いないわ」
 SARAが断言する。言われるまでもなく、それはわかっている。だけどもスギは、このあとどんな行動をすればいいのか、わからなくなってしまっていた。

 躊躇するスギを不審に思うYUKIに尋ねられ、スギはつい、とまどいを口にしてしまう。
「何言ってるの? 仕事なんでしょ、そういうふうに言えばいいのよ」
「彼女は・・・日常をカリンとして生きてない。それにこれがわたしの仕事だってことも知らない。そんなとこに無理矢理踏みこんでいいのかなって・・・自信がなくなってしまうのよ。そもそも、どんなに会おうって言ったって、彼女はけっして会おうとしなかったのに・・・」
 SARAはしばらく目をつむって考えこんでいた。そうして、決意したようにこう言った。
「会いにいこうよ、みんなで! みんなでノリで行っちゃおう。そりゃ最初はイヤかもしれない。マシンの中の人と会わないって決めてるんだったら余計イヤだと思う。でもね、そう決めても、ほんとに心が通ったのなら、会いたいって気持ちをどこかで持っているもんなのよ。理由がわかってがっかりされたっていいじゃない。わたし。ずっとチャットしててさ、オフで会ったりすると印象が全然違ったりする人もいっぱいいたんだよね。でも、わたし。それでも会ってよかったっていつも思うんだ。もう不思議で不思議で、言葉しかしらない人が実在するのが不思議で、会うとほんとに嬉しいもんなの。何よりもスギさん、仕事なんでしょ。余計な心配するより、まずは会って話すのが先よ」
 その言葉に押され、スギとYUKIとSARAはカリンの部屋のドアをノックした。

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2005年04月17日

キャッツ探偵事務所3「カリントウ」27

 夕方5時すぎから、スギはオフィスビルの前で待ち伏せした。
 5時30分前にカリンは現れた。さきほどの白いブラウスは会社の制服だったのだろう。今カリンが来ているのはグレイのニットのアンサンブルに紺色のタイトスカートだ。
 声をかけるのがためらわれた。というより、声をかけられない雰囲気がカリンにはあった。
 無地のグレイと紺の組み合わせはあまりにも地味すぎて、さきほどよりも10才は老けて見える。
 この女性が、服の下に真っ赤なブラジャーをつけて、身をよじらせて胸をガラス窓にこすりつけていたなんて誰が信じるだろう? 下着をつけずガーターベルトだけで仕事時間を過ごさせたこともあった。だけどそんなこと、誰が信じるだろう?
 かなりの近視なのかもしれない、銀縁の眼鏡は分厚く、ひっつめ髪の表情はあまりにも固い。
 カリンは今、あのチャットとは別の世界に生きている。
 何の了解も取らず、いきなり声をかけても彼女は否定するに違いない。いや、きっと否定するはずだ。あるいは今、目の前を歩いている女性は、カリンとは違う人間かもしれない。たしかにカラダつきは間違いないのに。サイズが同じ別の女性を自分は選んでしまったのか?

 声をかけることもできず、結局はその女性を尾行するカタチになってしまった。
 電車で駅ふたつ分移動して、彼女は駅構内のスーパーに立ち寄る。買ったものは、フカネギと木綿豆腐だけ。500円玉を出して、お釣りを丁寧に小銭入れにしまい込んだ。小銭入れにはきちんと折りたたんだレシートも一緒に入れていた。

 自分が突然現れて、万一本当にカリンだったとしても、傷つけることしかできないかもしれない。なにしろ調査のことなどカリンは何も知らないのだ。
 そうだ。もともとは野田の依頼でカリンを探し出すのが自分の仕事。カリンの所在を明らかにさせたいがために、いろいろの手を使って手なずけてしまっただけだ。なのにカリンはそんなこと知らずに自分を信頼してくれている。
 そうしてまた自分も・・・予想外にカリンと心情をともにしていたのかもしれない。

 女性はスーパーの袋をさげたまま、木造のアパートに入っていった。
 ここか・・・この、どこかの部屋で彼女はカリンに変わるのだろうか。繋ぎっぱなしのパソコンがあることすら想像できないほどの和風建築物。
 逡巡しながらその建物をじっと眺める。

 そのとき、背後から聞き覚えのある声が聞こえた。

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2005年04月16日

キャッツ探偵事務所3「カリントウ」26

 なで肩・・・
 カリン(と推測されている)、カリントウの投稿写真もなで肩だった。写真なのでサイズまではわからないが、肩からウエストまでのラインがとても似ている気がする。
 スギはSMクラブで働いていたときから、カラダのサイズを覚えるのが得意だった。荒縄をかけたりすると相手の女性のカラダの特徴がよくわかる。肌の弾力性、胸の上向き加減、そして肩やヒップのライン。荒縄にかかるとカラダの特徴が、あぶり出しのように鮮明に浮かび上がってゆく。それがおもしろくて亀甲縛りに夢中になったものだ。
 今でも女性のカラダを見る目は変わらない。みな様々なカラダなのに、それぞれの味わいがあるものだ。

 偶然なんて信じない。こんな偶然なんて・・
 でも、ヒントは意外なところにあるものなのよ、とミケ子は言う。
 わずかな可能性でもあれば、たしかめない手はない・・・スギはチャットルームに入室した。

 ほどなくカリンが現れた。
「スギ様・・・」
「仕事中じゃないの?」
「いえ、今大丈夫なんです。嬉しい・・・こんな時間に会ってくださるなんて」
「いやらしいこと、考えてたの?」
「昨日のスギ様のことを考えてました。バイブなんて苦手だったわたしが、あんなにバイブで感じるなんて・・・わたし、奥のつきあたりの方があんなに気持ちよくなったのは初めてで、そればかりを・・・」
「下着に手を入れてみなさい」
「はい・・・   すごく濡れてます   」
 あいかわらず、本気で触っているようだ。窓ごしの女子事務員の動きをを確かめてみようと思うが、下半身の動きまで、遠い窓の向こうからはわからない。
「カリンは乳首が感じるのだったわね」
「・・・先の方が、ピンとたってしまいます。ああ・・・今も」
「今日はどんなブラを?」
「赤いフロントホックです」
「・・・じゃあ、すぐにそのブラをはずしなさい」
「  勘弁してください・・でも、ブラウスだけなら・・・」
「いいわ、ブラウスだけで、ボタンを全部はずしなさい」
「・・・はい・・・  」
「外した?」
「はずしました。ブラがはだけて見えます。ああ・・・でも。誰か、来たら・・・・ 恥ずかしい・・・」
「恥ずかしいことが好きなんでしょ? カリンは。自分に正直になりなさい。あなたは恥ずかしいことをしたくてたまらないのよ」
「ああ・・そうです。恥ずかしいことが、いっぱいしたくて・・・スギ様に、それを教えていただきました」
「じゃあ、ちゃんと言うことを聞くのよ。いいこと? その、ブラウスをはだけたまんまで窓のところに立ちなさい。赤いブラジャーをしてるあなたを、外の人たちに見せてやりなさい」
「え・・・でも」
「カリンは聞き分けが悪い。ほんとはやりたいことがいっぱいあるのに、あなたはそれを拒絶する。でも、それじゃあ、調教のしようがないわ。ほんとにやりたいことを押さえこむことしか考えられないのなら、もう調教はおしまいよ」
 いつになくきつい口調になったものだと、スギは苦笑した。
 だけどチャンスはこれ一回。それに、今のカリンなら、こんな命令ですぐにオチたりはしないはずだ。
「わかりました。知らない男たちに、この胸をさらします。今から、窓のところまで行きます、ちょっと待っててくださいますか?」
「いいわ」

 スギはパソコンから離れ、窓際に立った。
 向こうのビルの4階のフロアを見てみる。
 女子事務員が席を立った。そうして窓の方に歩いてくる。まだまだだ。偶然かもしれない。
 もっと近づいてくる。
 スギは窓に目を凝らす。
 女子事務員は、白いブラウスの間から真っ赤なブラジャーをあらわにしていた。
 
 ビンゴだ!

 恥ずかしげにも、カリンはそのままの格好で胸をガラス窓に押しつけ、自分の乳首を感じさせるかのように、そのままカラダを上下させていた。本気としか思えない、とてつもなく淫らなカリンが、今、自分の目の前にいる。銀縁の眼鏡をかけた、ひっつめ髪のカリン。そのアンバランスが淫靡さを加速させているように見える。
 じっと窓ごしにカリンを見つめる、目が合ったような気がした。
 それからカリンは目を伏せ、そうして自分のデスクに戻った。

「してきました。・・・スギ様・・・カリンは、すごく感じました。恥ずかしくて恥ずかしくて。とても感じました」
「誰か、そんなあなたを見てくれたの?」
「向かいのビルの女性と目が合ったような気がしました。知らない女性に見られてしまいました」
「合格よ、カリン。あなたは素敵な女性だわ。今夜、あなたにご褒美をあげるわ、待ってなさい」

 そうしてスギとカリンはチャットからオチた。
 緊張していたのだろう、スギが自分の手を触ると、汗が滲んでいた。

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2005年04月15日

ごあいさつ「キャッツ探偵事務所」再開しました。

 新年度、新学期で、いろんなものに忙殺されてました。
 精神的にもちょっと疲れてて。やっと再開できました。
 キャッツ探偵事務所。こんどはラストまで一気です。どうぞ、よろしくおつきあいください。
posted by noyuki at 13:26| 福岡 | Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

キャッツ探偵事務所3 「カリントウ」25

mienaidesyou.JPG


 スギは苛立っていた。
 オフィスで煙草を吸いながら、パソコンの画面を見つめている。
「まだ、カリン、みつからないの?」とミケ子所長が言う。「まあ、ヒントは意外なところにあるもんだから、あせることなんてないけどね」
 あせっているわけではない。現に自分は毎夜カリンとチャットしている。どんないやらしいことにも応じる素直で従順な奴隷。半分カリンは自分の手中にあるようなものだ。
 だけど、残り半分が手に入らない。彼女はどんなに命令しても勘弁してくださいというばかりで、所在すら明かそうとしないのだ。
 わたしのこの手をあなたのいやらしいところに差し込んで、ぐちゃぐちゃにしてほしくないの?わたしの指を味わいたくないと言うの? と言うと、そうしてくださるのなら、そうしてほしい、でも、ダメなんです、勘弁してくださいと言うばかりだ。
 絶対に会いたくないのだろう、だんだん心を許してきているのはわかるのに、それとこれとは別だとでも言うのか?
 あるいは、許しているように見せるだけで、それでも心を許してくれてないのか?

「まあ、コーヒーでも飲んで落ち着いてね。それとスギ、煙草の吸いすぎは猫ちゃんが可愛そうだわ」
 と雅子がコーヒーをくれた。
 ふっと顔をあげて見ると、猫たちは部屋のすみっこに非難している。煙がこわいのか、火がいやなのか。ああ、やっぱりわたし煮詰まってるんだと思い、スギは煙草を消して窓辺に立った。
 天気のいい春の午後だった。ビルの林立するこの街の、いくつもの窓の中にいくつものオフィスが入居している。20メートルほど先のオフィスビルがちょうど真正面に見え、そのひとつひとつのフロアで静かに動いている人たちが見えた。
 3階より上から10階くらいまで。どのフロアの人々も机に座って仕事をしている。彼等もわたしのように煮詰まったりするんだろうか? 声の届かない余所のオフィスはどこも静かで、粛々と仕事が行われているようにしか思えなかった。

 4階のフロアには女性がひとりでいるのが見えた。机の上のパソコンのキーボードを操作している。おそらく他の社員は外回りにでも出かけているのだろう。事務服を着た女性は、さぼっていてもよさそうなものなのに、淡々とキーボードに向かっている。顔をあげようともしない。窓際の席で、仕事をしている女性。背筋をピンとたてて凛とした女子事務員。
 そのなで肩気味のラインを見たとき、スギにはなにか、ひっかかるものを感じた。

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2005年04月12日

村上龍「半島を出よ」は長くてこわい!

 こんな書けそうもないことをよく書けるなあ、と思っていたら、本人もあとがきで、「書けるわけないが書かないとはじまらない」と思いながら最後まで書き続けたと言われていた。
 そんな「あり得ない」小説だった。

 北朝鮮軍が福岡を占拠し、福岡は日本から独立するという方向で物語は進む。
 固有名詞も全部実名、福岡に住んでいるとそのロケーションの設定にまず驚く。まるでほんとうにシミュレーションしたような設定だ。
 後半の展開は意外性に富んで目を離せないものだが、ネタバレになるんでここでは割愛する。

 軍事オタクのような分厚い小説が、なんでおもしろいかというと、やはり、心の動きの細やかさという他ない。NHKの女性と北朝鮮の軍人との淡い感情のすれちがい。九州医療センターの老齢の医師と、北朝鮮女性の心のふれあいから始まるもうひとつの人生。少年たちやイシハラの考え方。それに村上龍さんは残虐さを描かせたら超一流だと思う。(だから読みたくないときもあるけど)。
 とにかくびっくりするような展開で、もうびっくりである。

 前半は「作者の意図」や「現実の危機管理の問題」みたいなものが入りすぎて純粋に物語に入り込めなかったけど、後半は一気だった。
 もう、ほんと、びっくりである、一読に値する小説。

*****

 はい、それでもケチをつけてみようのコーナーです。
 博多弁がびみょーに佐世保っぽいなと思う箇所が何カ所かあります。
 あと、これだけ固有名詞使って、地名とか実際に住んでいる人には衝撃だろうけど、新聞社、NHK、ホテルまで実名です。それもリアリティのため異論はありません。
 でも、イシハラは「幻冬舎の石原常務」。西日本新聞の横川さんは「西日本新聞に勤める友人の中川さん」。ネタバレすぎます。
 ちなみにこの小説を読んだのは、母の一言から。
「西日本新聞にえらいおもしろいて書いてあるけど、あんた知っとった?」
 知りませんでした。朝日に一面広告が出たのはその数日後だったから。
 フライングしすぎ〜(笑)

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posted by noyuki at 22:06| 福岡 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月09日

「失踪日記」吾妻ひでおと「監督不行届」安野モヨコ

「無頼派はみんな結婚している」というのは、佐藤正午氏の名言だ。(岩波の「図書」の文学評に出てきます)
「失踪日記」を読んで、まずこの言葉を思い出し、奥様の苦労をつい思いやってしまった。
 一流の漫画家である吾妻ひでお氏が失踪する。そのときの経験をマンガにしたのがこれ。仕事からの逃避して、雨の中毛布にくるまったり、配管の仕事をしたりする。警察に保護されたりもする。「あんた、失踪届が出てるよ」と言われ、家族が迎えにくる。
 一度ではない、二度も。おまけにアルコール中毒になって病院に入ったりもする。
 正直言ってあまり笑えない。なんで笑えないんだろう? 
 たぶん、自分とは違う種類の人間だと思ってるからだ。違いすぎて感情が入らない、むしろ自分が入り込まないようにシャッターを閉じているような気分。距離の取り方がわからない、わたしには無理! と思った。

 同時に買った「監督不行届」の方がおもしろかった。
 大好きな安野モヨコのだんなさんは、エヴァンゲリオンの庵野監督。そのふたりの結婚生活が「オタクの嫁、略してオタよめ」になることをテーマに描かれている。巨匠二人の結婚生活はどんなんだろうという女性週刊誌的な興味で買ったのだが、なんだ、ふつーじゃん、オタクって家族でやると楽しいんだなー、あれ、なんだかウチに似てるぞ、あ、そか、ウチだって、このままでいいんだ、という感じで読める。
 
 奇しくも両方とも私小説的なマンガだったけど。日常を逸脱することより、日常を極める方がおもしろいように見えるのはなぜだろう?
 単純に読んだときの心の状態なのだろうか?

「どこか知らない場所に自分を連れてゆく」ことばかりを夢みていられない。
 ここにしかわたしはいないのだから。
 あくまでそれは、最近の精神状態のせいかもしれないけれど。

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posted by noyuki at 21:59| 福岡 ☀| Comment(5) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月07日

にび色とうす桃色

IMG_0397.JPG

 サクラの枝はうす桃色に呼吸している。
 まだ花も咲き初めず、蕾さえもついていない頃より、枝が発している。
 目くらましのような、うす桃色の大気。

 小学校の老木は、ささやくほどに垂れ下がる枝。
 何も言ってくれない。ただ、うす桃色の大気を発するのみ。
 耳を傾ければ、彼女の言葉は響くのかもしれないけれど、ここのところ、耳を塞ぐということに気持ちを集中させてきたもので。
 わたしはサクラの言葉がわからない。

 にび色とは。いったいどんな色なんだろう。
 わたしはにび色になって、サクラの下を通りすぎる。

 サクラは青空が嫌いかもしれない。
 わたしの中はにび色の混沌、もう、言葉を忘れて、混沌だけのわたし。

 交わす言葉も見あたらない。

 でも、サクラの大気は、気配を隠して歩くわたしに、雨のようにやわらかく降り注ぐ。

 彼女はいつも、わたしに言っていた。
 ふふふ。あなたってあいかわらずね。
 それも聞こえない。けれど、今も。たぶん。

 聞こえないだけで。
 
 
posted by noyuki at 22:26| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩とか短文とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月02日

秘密にまつわるいろいろ日記

 スモールワールドブログからふたたびTBしていただきました。ありがとうございます。野性時代にSWブログの要約が掲載され、前回TBしていただいた記事のくだりも掲載されるらしいです。楽しみです。野性時代5月号、地方では4/15前後に発売です。

 それにしてもサタミシュウ氏についての秘密は未だ解き明かされない。日本全国の読者を相手に、この秘密を守り通す担当さんは大変な重圧なのではないかと思う。ときどき、ブログに本名を書き殴りたいような衝動に駆られたりはされないのだろうか? 秘密を持つというのは、それくらい大変なことのように思う。

 「秘密」という本を探していた。紀伊国屋で検索したところ、3ヶ月以内でも100件以上がひっかかる。「スラムダンクの秘密」までひっかかるから、これじゃ、検索にならない。
 文庫だが、出版社の名前が思い出せない。アンソロジーなんで、著者がたくさんいて限定できない。
「3ヶ月以内で検索しましたが、無理ですね」と言われ、文庫の新刊を舐めるように探したが、見つからずスゴスゴと紀伊国屋を出た。
 ところが、福家書店に行ったら、レジ前新刊文庫のコーナーに平積みされているではないか!
 人生はこんなもの。幸せはとても小さなところにある。

「秘密」は、メディアファクトリーから出たアンソロジー集。佐藤正午さんの「ニラタマA」「ニラタマB」が読める。あと、吉田修一さん、小川洋子さんなどの秘密にまつわる作品を収録。
 これはたしか、SIDEAはダヴィンチで読めて、SIDEBはWEBダヴィンチでしか読めなかったものではなかったか?
 両方読めて、とてもお得。

 というわけで、ただの日記ですが、「佐藤正午・盛田隆二系話題」に入れさせていただきました。

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posted by noyuki at 22:19| 福岡 ☔| Comment(7) | TrackBack(0) | 佐藤正午系 盛田隆二系 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1日遅れのエイプリルフール報告

http://info.seesaa.net/article/2713867.html

シーサーの仲間に言われてはじめて気づきました。この記事。
けっこう笑えます。

seesaa,やるなあー、慣れたらけっこう使いやすいし。
「想定の範囲内」ブログを思わず作ろうかと思ったほどでした。
posted by noyuki at 21:42| 福岡 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする