2005年05月28日

ひとりでお風呂で号泣した

有間しのぶさんの「モンキーパトロール」6巻をついに本屋で見つけて購入。
ゆっくりとお風呂で半身浴しながら読む。そういう夜は幸せだ。お給料も貰った日よりも念願の美容液を買った日よりも、ずっと幸せな自分のための時間。

長い時間をかけて、湯船で読み続けながら号泣してしまった。

壮田くんと香ちゃんが、やっとのことで結ばれた。
ふたりが柔らかく用心深くかみしめるように抱き合って、壮田くんが香ちゃんの肩越しにこらえきれずに涙を流した。
その涙を見て、本を抱きしめて号泣してしまった。

4コママンガの中のとてつもなく長い時間の中で、6巻めにして、やっとだ。
セックスでもなんでもない、ただのハグに心揺さぶられた。

はじめて通じ合える、きっかけのその日のことは、いつまでも忘れられない。
遠い昔に別れてしまった男にしろ、もう二度と会えなくて記憶から消してしまいたい男にしろ。最初の瞬間はいつも、何度も反芻したくなるほどに輝いていた。
その瞬間に立ち会えた喜びに、うち震えた。

誰にも邪魔されない、ひとりのお風呂でよかった。
思う存分号泣できるほど嬉しい気持ちになれて。ほんとうによかった。
よかったよかった。

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昨日の続き「おでかけブック」細川貂々さん。宣伝がかわいい〜。

もう、あまりの幸せ度に参っています。
そうして著者のブログを見てみて、またまた感動!
素敵な宣伝マンガです。

イグアナ〜

カメもある〜、このカメのオチは、飼ってる人間にはよくわかります

お出かけブックはこちら
すごく癒される本です。
posted by noyuki at 22:06| 福岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月26日

細川貂々さんの「おでかけブック」大和書房 

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 昔、小さな子供が描いた女の子の絵をとても大事にしてました。にこにこ笑っている顔がとても素敵で、見ているだけで幸せになれたからです。
 この本の表紙を見て、大事にしていたその絵を思い出しました。これを買って、表紙を何度も眺めていよう。気分が落ち込んだときも疲れた夜も、何度もこの表紙を眺めようと思って手に取りました。

 もちろん表紙だけでなく、中味も予想以上に幸せになれるものでした。
 ブリキの缶とか石とか着物とか、町の風景とか、自分の愛するものをひとつひとつ紹介してくれてます。骨董市の歩き方とか場所とか、情報を織り交ぜながら、「大好き」というオーラいっぱいに紹介してくれてます。
 
 どんなに小さなものでも、見慣れた町の風景でも、好きなものを好きと言えることはなんて幸せなことなんだろう。自分だってそんなふうでいいんだ、ちっちゃな「好き」をもっと大事にしていこう、それが幸せの第一歩なのだから、と思わせてくれる本。

 どこにも行けない日にも、神田、日本橋、麻布十番などを楽しく散歩できます。着慣れない着物も、いつか着てみようという気持ちになれます。そうして何よりも、「自分だけの大切な宝物を必ず持とう!」という気持ちになれます。
 何度も何度も、その日の気分で繰り返し読みたくなるような本です。

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2005年05月19日

不夜城 7-11

 お風呂に入ってパジャマに着替えたあとに、煙草を切らしていたことに気づいた。
 もういちど、ジーパンに替えて、上にはトレーナーをはおる。・・・あ、ノーブラだ・・・ま、いいか。

 月がきれいな夜は、散歩が嬉しい。空はとてつもなく遠いんだなって実感できるし、何よりも、遠くに光り輝くものは美しくみえる。
 たぶん、コンビニの煌々とした蛍光灯も同じ理由で好きなんだろう。

 煙草がないのは困るけど、とりあえずは数本残っているんで、やりすごせないわけではない。
 きっと、コンビニに行きたいだけなんだろう、若くてひとり暮らしがさみしかった頃に、ふらふらとその灯りに惹かれていったみたいに、やることもなくそこで立ち読みしてる客を見て、ああ、わたしだけじゃないんだって思って安心してた頃みたいに。
 ひとりで歩く道すじ。その先にある不夜城。そこにたどり着けた安堵を、何度も何度も味わってみたかっただけなんだろう。

 食玩とかをひとつひとつ眺めて、必要もないペットボトルを2本買って、それからレジに並んだ。
 カネシロとイワサキくんがレジに並んでいる。どちらも顔なじみの、手際のいいベテランのバイト君たちだ。

「コレとね、あと、アレ」
 そう言って、煙草の棚を指さした。
「アレ?」
 そう言いながら、イワサキくんはショートホープを取り出した。
 笑う。
 イワサキくんが、わたしの煙草の銘柄なんて覚えてるわけないのだ。

 わたしの煙草は「中南海」。
 誰とも話さなかった日は、言葉が穴のあいたポケットからぽろぽろ抜け落ちていた。

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posted by noyuki at 13:08| 福岡 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月14日

キャッツ探偵事務所3 「カリントウ」総集編です。

キャッツ探偵事務所3「カリントウ」

総集編をアップしました。レイアウトも一新、写真も追加して、加筆修正しています。どうぞ、お楽しみください。

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それと、この場をお借りしてキャッツ探偵事務所にご協力いただいた方々のお名前を紹介させていただきます。

取材・資料協力  峻さん(峻クリーニング)
         まのまのさん
         saraちゃん
         INDEXLOVEさん
         すぎさん
写真       saraちゃん(モデル)
         INDEXLOVEさん(撮影)
レイアウト、デザイン 峻さん(峻のいけない本棚)

 チャットという題材を扱うことで、いろんな方々にお話を伺いました。あと、ロケーションについてもアドバイスありがとうございます。写真撮影についても、いろいろ要求を聞いていただきました。

 そして、とちゅうで挫折しそうになったとき、このページでコメントで励ましてくださった読者のみなさん!
 ほんとにありがとうございました。

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2005年05月13日

一粒で2度おいしい? 二重投稿表示中です。

なぜか、みなさんのコメントに2回ずつレスしています。
別に、わたしがていねいなわけではないとです。1回しか入れてなくても、2重になってしまうとです。
自分の管理画面で消しても、また2重になってます。

すいません、無料で文句ばっか言ってすまんとですが・・・
SEESAAさま、よろしくお願いします〜。
posted by noyuki at 22:04| 福岡 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月12日

常識知らずの女

 FMを聞きながら運転をする。
 DJがメッセージを読んでいた。「今日、バスでお弁当を広げている女子高生がいました。なんて常識がないんだろうと思いました」みたいなメッセージだった。
 朝寝坊して、というか1分でも長く寝たかったハードな仕事をしていた頃、バスの一番後ろでパンと牛乳を食べた頃を思い出した。そっか、常識なかったんだな、すまなかった。
 汽車で旅行をするときには駅弁を食べる。でも、通勤電車やバスでは弁当は食べるものではない。まあ、においも充満するし迷惑だろう、そう思って遠慮する。だけど空いたバスの一番後ろで、わたしはその朝パンを食べた。

「イマドキの子供は・・」という言葉は、子供の頃からずっと耳に突き刺さった。
 勉強をすれば女性でもきちんとした職に就ける。そう信じられた時代で、家の手伝いよりも塾に行くことが優先された。そういう生活は心地よかった。本を読みふけること、音楽に夢中になること、それ以外のことを知らなかった子供時代は幸せだった。

 家の手伝いもせずに大人になったわたしが、毎日ご飯を作っている。ご飯を作ることに追われているわけではない、きちんとしたものを作らなければいけないという思いに追われているのだ。食育という言葉を聞くたびに後ろめたい気分になる。仕事が遅くなった日に買ったお弁当を非難されたような後ろめたさだ。

 常識を知らない、という言い方を簡単にするけれど、常識は暴力にも似ている。
 みんなおんなじ基本通念というものがあって。自分はその中にいるのだという安心感。それ以外のものを阻害することのできる傍若無人さ。それはやっぱり暴力だ。
 みんな違った育ち方をして、違う国の人もいっぱいいて、夜勤の人は朝のゴミ出しに間に合わなくて。ほんとはそういうことなのに。基本はいっしょだとずっと思い続けられる。
 その方が平和なのかもしれない。

 みんなみんな違っている。
 根本から、育ち方から、生活から。
 環境から違う人々のことまでは、わからない。
 わからないから、耳を傾ける。
 排除する前に、その世界を見ようと思う。
 言葉をつくしてもわからないから、もっともっと言葉をつくす。
 そうしてときには、わかりあえないのだと悟る。

 常識知らずの女であるわたしは。とりあえずは、そういうふうにするしかないのだな、と思った。

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posted by noyuki at 22:41| 福岡 ☀| Comment(11) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月10日

夕涼み

 日中の放熱をクールダウンするくらいの風が吹いてた。
 犬を連れて散歩に出る。公園には、ゴルフの素振り中のおじさんに、体育祭の応援団の振り付けに精を出す高校生。それからすれ違いざまに見知らぬ子犬がすり寄ってきた。
 
 太鼓のバチを持った高校生を横目で見た。その子たちほど幸せそうには見えなかった、自分の高校時代を思い出した。
 同じような虚無を持っていた友達が、学校を辞めていった。
 いじめとかではない。規律正しい女子校の生活に、彼女は自分を合わせられなかったのだ。今ならば、どんな環境にいても自分自身は変わらないよ、と言えたかもしれないのに。そのときは、傷みを共感して見送るしかなかった。電話番号も知らなかった。
 ある、満月のきれいな夜に、酔っぱらって彼女が電話をかけてくる。別の高校の編入に失敗したんだと言った。
 そのときはもう、共感できなかった。わたしはずっと素面のままだったから。
 
 離れたベンチで、少年がひとりメールを打っている。
「明日は出てこいよ。みんな、待ってる」
 まるで電報のような文面を見せて、少年がさみしそうに笑う。
 親友は今日も、高校に行くための待ち合わせの場所に来なかったのだという。

 あのとき、わたしが携帯電話を持っていたとしたら。
 少年のようなメールを打っていただろうか。
 そういうことができたとしても、それが有効だとはとても思えない。そうして、少年自身もそのことにうすうす気づいている。

 どんなものにも傷つかない自我を手に入れられるのは、もっとずっと後のことで。
 それすらも、何度も何度も揺らいでいくのだし。
 たとえ、答えが風の中にあったとしても。
 わたしたちはまだ、その風に吹かれるままではいられない。

 夕涼みの風は。こんなにも柔らかく、肌を撫でつけるのに。

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posted by noyuki at 22:36| 福岡 ☁| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月08日

GWに読んだ本・その他編「働きマン」安野モヨコ モーニングKC他

 安野モヨコ自身が働きマンなのだと思います。量産しているという意味ではなく、ほんとにいろんなジャンルに挑戦していらっしゃる。たとえば、なかよしで「シュガシュガルーン」という少女向けを連載しているかと思えば、モーニングでは「働きマン」で男社会でがんばって、しかも「美人画報」にはおしゃれの話がいっぱい! 

 先入観なく読んだ「働きマン」はマジに楽しめました。出版社のライターで、彼氏そっちのけで、好きとか嫌いとかなくバリバリ仕事をこなす女性。なんかモヨコさんと重なるかも・・・そういうハードな生活をしている人にしか見えないものがあって、それをイヤミにもグチにもせずに楽しく描けるってのはすごいと思いました。

 *****

 その他読んだ本。ジョージ朝倉さんの「カラオケバカ一代」・・ギャグが走りすぎてついていけなかったけど、少女漫画の部分はすごくおもしろかったです。
 岩波の「図書」 ・・ 佐藤正午さんの「痴人の愛」評。これはすばらしかった! このシリーズ、名言や名解釈がいっぱい出てきて、はなせません。
 マンガ雑誌「OFFICE YOU」「JOUR すてきな主婦たち」。両方とも厚さ5センチくらいあるのにヒマにまかせて完読しました。「マジ・ベンテン」のファンです。あと、「JOUR」では「ふまんたれぶー」の最終回を読めて嬉しかった。レディコミって、こんなに種類出て、誰が読むんだろうなあと思ってたけど、わたしだったんですね。

 長かったGWも今度こそ終わり。
 新年度の環境の変化がよほど疲れたのか、ほとんど読書、ときどき散歩の毎日でした。あと、よく寝たなあ・・・いちにち9時間くらい。
 人間はこれくらいのペースで生きてもちっとも退屈しないものなのですね。
 これからも、ペースダウンした生活を心がけていきたいものです。

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posted by noyuki at 22:26| 福岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月07日

GWに読んだ本・3「夜のピクニック」恩田陸 新潮社

「本屋大賞」取ったから読みました、安直ですね。
 本屋大賞については、以前朝日新聞に載った亀和田武さんの評がよくわかります。一番新しくて、一番信じられる賞。ただし傾向がわかりやすすぎる。
 それでも現場の書店員の方々の熱さが伝わってきて、やはり「読んでほしい本」ならば読みたいと思ったのです。

「夜のピクニック」は、夜間歩行の話だろうな、その中でいろんな事件が起こるんだろうなと予想して、まさにその通りだったけれど。不思議な関係性の受け入れ方がやはり素晴らしかったです。
 そういう高校生ではなかったわたし。文系で運動が大嫌いだった少女。そういう人間が、そういう時代を送ったことのあるような気持ちにさせてくれる作品でした。
 物語の中で少しずつあきらかになってくるものや心の動きがほんとよかったです。

 ただ。恩田陸さんって。読んでいて、眠たくなってしまうのはなぜだろう。
 それはGW のゆったりした気分のせいなんでしょうか、それとも緻密な文体との相性なんでしょうか。
 そうえば、「六番目の小夜子」もとちゅうで挫折したままなのでした。
 NHKのドラマは何度も再放送見てるのに。

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2005年05月05日

線分図

 そのネックレスは、繋がったビーズが虹色に光っていて、とりわけお気に入りだった。
 だれか大人の人のおみやげ、さりげなく手渡された宝物。
 大事に首にかけたり掌に花のように丸めたりしてるうちに、とても魅力的な遊びを見つける。
 はじっこを持ってくるくるとまわす、すると、虹色の花火ができるのだ。
 くるくるくるくる。
 まわしているうちに、ネックレスが飛んでいった。
 冷たく横たわる冷蔵庫の裏の、埃の中に。
「取れないわよ、あきらめなさい」
 という母の言葉。宝物は二度とわたしの手には戻らなかった。

 簡単な言葉に傷つくくせに、傷つけたことには気づかない。
 もう一度、あのときに戻って聞いてみたいことがあった。
 だけど、聞けなかったことは、ずっとわからないまま。
 柔らかく肌を這うあの唇の感触と同じく。
 離れていったものは、なにひとつ戻らない。
 なのに、記憶だけは「在る」ままだ。
 線分図の中に記された、小さな輝き。

 二度と戻らないところへ、いつか行きます。
 行ってしまった人が戻らないのと同じく。わたしもここへは戻らないでしょう。

 戻りたいと思うだろうか。
 取りもどしたいと思うだろうか。
 小さないくつもの輝きに彩られた、わたしだけの線分図。

 線分図の持ち主であるわたしの記憶が、いつかとぎれたとしても。
 それは、たしかに、この世界に存在していたことを。
 わたしは受け入れて、そうして、手放してゆけるだろうか。

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2005年05月04日

GWに読んだ本2 サタミシュウ「スモールワールド」

 野性時代で読んでいて、ついに単行本化!
 ジュンク堂で捜したけど、新刊平積みで見つからない。同行していた友人が検索してくれたら「耽美系」のコーナーにありました!  表紙が・・・平積みにできない理由? きれいな写真なんだけどなあ・・・

 いやらしさも楽しいけど、ドキドキするのが楽しい。とくに香奈が好きだって告白されるところが泣けます。そのときの台詞がすごくいい!
 野性時代でカットされていたいろんなプレイが全録。山手線プレイとか、セーラー服コスプレ野外プレイとか。あと、ご主人様へあてたメールも香奈のいろんな思いが詰まっていて、これが単なるエッチ小説とは一線を画しています。

 サタミシュウは相変わらず覆面作家ですが、これを読んで、やはり女性の作品だと確信しました。
 服装の細やかな描写が、やはり男性のものではない。男性が望んでいる艶っぽい女性の服装というよりも、女性が自分を美しく見せるために選んだ服のようにしか思えないのです。そうして、シックな服をブーツと合わせたり、ヒョウ柄のビスチェを着たりという部分が、作者の女性の部分を主張しているように思えます。

 プレイにしてもそうです。
 被虐の部分も含めて、こんなふうに扱われたいという欲求が女性のものであるように思えてなりません。
 だから、女性を惹きつけるのです。

 雑誌でカットされた部分は、ひと段落すべて、というところもありますが、ラストに至っては、細やかな描写が増えて、感情移入できる部分が大きくなりました。
 さわやかな読後感!

 ああ、みんな早く読んで、話題になればいいのにとマチマチしてきました。
 必読の、後世に残るエロ小説です。

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2005年05月03日

GWに読んだ本・1「最後に咲く花」片山恭一著・小学館

 20ページほど読んで、人が死ぬ話だということがわかり、「またかよ〜」と思ってしまったのだが、結局完読する頃には号泣してしまった。
 粗い中に大切なものが光っているような物語。

 主人公は株取引らしきことをして巨額の金を動かしている人物。その大学時代の友人が不治の病で・・・ 
 なんてあらすじだけ書いたら、やっぱおもしろくないですね。
 若い頃の「死」との遭遇を描いたのが「セカチュー」なら、こっちは中年になって「死」が少しだけ身近になりながら、若い頃と比べものにならないくらいの現実を抱えた主人公の物語。
 現実の複雑な問題は、仕事と絡みながら微妙に心に影を落としていって、その雑多さの中に「死」がある。
 そうして、ラストの心境が・・・作者が到達した場所が・・・・なんとも言えず、胸にこみあげてきました。

「きらら」で連載されていた「遠ざかる家」を読みながら、もう一歩入り込めないなあと思っていたけれど、このラストは本当に迫ってきました。

 雑多な現実の方はミステリーのように絡み合って繋がっていて、それなりにおもしろかったけれど、作者の主観みたいなものが見え隠れして入り込めない部分があったのも否めません。
 だけど、それを差し引いても、読んでよかったなと思える作品でありました。

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posted by noyuki at 22:48| 福岡 | Comment(0) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月01日

オオカミとウツ太郎さん

 久しぶりに学校にかみついてしまった。
 転任してきて1年生の担任になったウツ太郎先生。前任校でも半年くらいしか授業していないという噂は聞いていた。それが担任になって一ヶ月もたたないうちに来れなくなって、別の先生が担任になるのだという。
 簡単に校長から説明があって、質問の時間も受けずにキャンプの説明がはじまった。
 う〜ん、なんか騙された気分。

 キャンプの質疑応答が終わったころ「H先生のことについて聞きたい」と手を挙げたら、「学級別の懇談で」と言われたんで、ここでみんなの前で聞きたいと大騒ぎしてしまった。
 前任校のことは知っていたが大丈夫そうだったので任命した、というようなことを言われた。
 無責任ではないか。カラダの病気で診断書とかあるのならまだしも、心の病気をどうして見た目だけで判断したのか、と、身も蓋もない文句を言ってしまう。結局、ウツ太郎先生の復帰に関しては、プリントなどで随時父母に連絡してもらうという約束をしてもらった。

 場所が変われば、考え方は変わるものだと思う。
 一般の会社ではこういう人には無理をさせずに様子を見るのが普通だろう。第一、無理したってまわりに迷惑かけるだけだ。学校には学校の理屈があるのだろうが、どう考えたってこっちでは常識とは言えない。
 ま、常識はいろんな場所で変わるものだから、いた仕方ないのかもしれない。

 問題は。疑問を解決するすべもなく、わかりあうすべもないことだ。
 こういう微妙な問題について、誰も発言しないのはどうしてなんだろう?

 わたしは、ひとりでこういうことを思いつきに任せて言ってしまう自分が嫌いだ。場の空気が一変するのがわかるのがいたたまれない。「お願いだから人と違うことはしないで」と、心配性の母に言われ続けていた名残だと思う。
 だけどもわたしは言ってしまう。長い時間をかけて学んできたのは、自分の気持ちを言葉にするということ。学問ってのは、そういうふうに自分をカタチにする手段だと思っているからだ。
 だけども、教育の現場にはそういう雰囲気がない。子供を思うと先生には逆らえないなんていう人もいる。
 カラダ全体で、自分の気持ちをぶつける言葉を持つことも覚えずに。子供たちはどうやって、大人になって他国の人たちとわたりあってゆけるというのだろう。

 まあ、それも、わたしの問題ではない。
 ただ、わたし自身がそういう考えだっていうことだけだ。

 誰の賛同も誰の非難も欲しくなかったので、時間が終わるとひとりでそそくさと教室を出た。
 車のミラーで自分の顔を確かめる。
 わたしはケンカごしの目つきで、口をへの字にひん曲げている。
 オオカミの顔だ。
 わたしはオオカミだ。
 何かを解決したいわけでも、何かを変えたいわけでもない。味方がたくさん欲しいだけでもない。
 ただ、心をカタチにする言葉が欲しいだけの、オオカミにすぎない。

 だけど、オオカミになったわたしは、そんなに悪い顔してないような気もしてきた。

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posted by noyuki at 22:16| 福岡 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする