2007年03月27日

プラスチックの空

IMG_1570.JPG

毎日見上げる夜空がだんだんプラスチックのように見えてくるようになった。
そう。
つい最近まで、空はもっと深かった。
時空の果ての恐ろしさをたたえていて、それでいて優しくて、月は赤い毛糸のようにふんわり浮かんでいた。

それがいつのまにか深みのないプラスチックの箱の天井のようになってしまったんだ。

どうしよう、とか、助けて、とか言ってみたけれど、そういう問題じゃないことにすでに気づいていた。

word horic なんだ。

言葉に代えていかないと、空さえもプラスチックになってしまうんだ。
あなたの声も、喋っている内容も、石畳の坂道も、マクドナルドの朝マックも、毎朝自転車で走る道にこぼれて落ちる藪椿も。咲き始めた桜も。
みんな絵はがきのように平面に変わってしまう。

アクリル絵の具の景色。プラスチックの空。

そんなに働いて何になる。
そんなに時間を塗りつぶして何になる。
わたしは今日も働いている。

こぼれ落ちた言葉が砂のように床に散らばっている。

いつか、時間をかけて、この砂をぜんぶ拾っていこうと、わたしは大きく息を吐いた。

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posted by noyuki at 22:18| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする