2013年09月28日

自分を楽しませる 自分をかわいがる 自分を世界の中心に置く

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空を見上げると、雲はくるりと空を囲んでいる。
自分をまんなかにして。
そのまわりを雲は流れているのだ。

それで気づいた。

わたしの世界の中心はわたしなんだって。
わたしという目線から見た景色が、ゆがみのない世界なんだって。

そんな当たり前のことに気づくのにどれだけかかってしまったんだろう?

「自分を楽しませる 自分をかわいがる 自分を世界の中心に置く」

みっつのことを決めた。背骨みたいなものだ。
そこが、くにゃっと曲がらないようにしようと思う。

空のきれいな秋の日。


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posted by noyuki at 21:51| 福岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月14日

あんもダゴ汁の作り方

「まめぶ汁」が人気であるが、残念ながら食したことがない。
ただ、まめぶを見ると「甘いものの入った汁物」という点でこれを思い出してしまうのだ。

「あんもダゴ汁」

熊本市内の北部に住んでいた頃、よく近所の人からいただいた。
大きなぎょうざのような団子の中にサツマイモの餡が入っている。
それを味噌汁に入れて食べるのだ。
少々手間がかかるため、多めに作っておすそわけしてくれる。
むかしは、芋のあんこを包むのは子供の仕事だったと聞いた。

たしかにあの地域では「あんもダゴ汁」と言ってたのだけど、残念ながら、ネットでその名前は見つからない。
「あんもちダゴ汁」という名前でいくつか出てきたが、多分同じもの。

以下は、思い出しながら作ってみたレシピです。

* いもあんを作る。

中程度のさつまいも2個に砂糖大さじ1と1/2,塩少々を入れて、水分を入れてレンジでチンして潰します。

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* それを包む

固めにこねた小麦粉で、餃子の皮のようなものを作る。好みもあるでしょうが、ふつうの餃子よりもひとまわりほど大きなものになってしまいます。

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* できあがった団子。中にさつまいもの餡が入ってます。一人分で2個ほどでしょうか?

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* ふつうのダゴ汁のように野菜をゆでる。
鶏肉、ごぼう、大根、人参、玉ねぎ、たけのこ、南関あげが入ってます。

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* みそを溶いてできあがり。
食べるときに、団子を入れてあたためます。

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最初に食べたときは、ぎょぎょぎょ!でした。
でも、あんこの甘さと味噌汁のしょっぱさがなかなかのハーモニーです。



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posted by noyuki at 17:52| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月11日

伊坂幸太郎の備忘録 「死神の浮力」伊坂幸太郎 文藝春秋社





「死神の精度」の感想はこちら。
http://noyuki.seesaa.net/article/104800363.html


娘を殺された夫婦は復讐を望んでいる。
犯人はサイコパスと呼ばれる類の精神の持ち主であり、娘を殺しただけでなく、夫妻が心底絶望することを望んでいる。
そしてその復讐劇のさなかに死神の千葉がいる。
千葉は正義の味方ではない。だがしかし、敵でもない。ちょっととぼけた不思議な仲間という感じ?

前作をお読みの方は死神「千葉」のスタンスをご存知だと思う。
ストリーの巧妙さを楽しませてくれる前作に比べ、本作「死神の浮力」はボリュームもあり、なによりも内容がヘビー。
まっすぐにまっすぐに「死への恐怖、家族が死ぬことの恐怖」を扱っている。

だがしかし!
とぼけてほのぼのと面白いのである。

例えばこんなエピソードが出てくる。

「ただの扇子と見せかけて、ひょいと抜くと懐剣が出てくるものがあるんだ」と、福沢諭吉が誰かに教えられる。すると福沢諭吉は「そんなものはつまらない」と言う。
「剣と見せかけて、そこから扇子が出てくる方がいい」と福沢諭吉は言う。
「剣が出てくるだなんて、殺伐とした時代にわざわざ殺伐としたことをしてどうする」と。

この本は終始、剣とみせかけて扇子が出てくるようなおかしさを意識して描かれていると思う。

人間自身の存在のわからなさの根源である「死」。
それは、ふっと目をこらせば必ず見えてくる、深くて暗い淵のようである。
だから、文学はそこを避けて通れなくなってしまう。

でも、どうせなら、剣とみせかけた「扇子」のように見せたいものだという作者の心意気が、いろんなものから救ってくれる。
こんなに重たくて、こんなに悲しくて、わたしは読書中に、なくなった末期がんの知人のことを夜中に思い出して号泣してしまったというのに。
それでも、色とりどりの扇子が飛び出してきて、剣だけでは描ききれない、「死者を思い、悲しみの中に生きるということ」がリアルに描かれている作品だと思う。

そして、わたしは。
自分の死期を悟る日がきたら、もう一度、この作品を読んでみたいと思っています。

あ、最後にもうひとつ。「死神の浮力」の「浮力」はどういう意味なのか? と自分なりに考えてみました。
ゾッとしました。
ネタバレになるのでここには書きませんが。


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posted by noyuki at 16:33| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 伊坂幸太郎の備忘録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする