冬眠してたように思う。
いちおう目覚めて仕事はしてたんだけど、すごくぼんやりして焦点が定まらなくて。なんだか、なにも心に触れないままにバラけてしまっていた。
もう一生このままバラけたままなのかもしれないと思っていたら、ずっとずっと玄関に放置してて蕾のままだった白梅が、雪のように真っ白な花を咲かせてきた。
春は偉いね。
ほんとにえらいね。
部屋を片付けよう。本を読もう。外を歩こう。
いままでそんなこともできてなかったくらい今年の冬は厳しかったんだよ。
春は、佐藤正午さんの短編「水曜日の愛人」みたいに、ほどけた自分をきゅっと結びなおしてくれる。
おにぎりを握るみたいに、バラけた自分のカタチを(たぶんこれから)整えてくれる。
春の歌を聴かせてくれる。
春は偉いね。
やっと冬眠の半目が開いてきたところです。

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