アマゾンは過去に買ったもののデータから「あなた、この人の本、かならず買うよね? 予約しとく?」とか「ほら、続きが出たよ」とか「これ、興味あるんじゃない?」とかいろんなことを囁いておすすめしてくれる。
そしてだいたい「せっかくのおすすめだし」とか「忘れないように予約しておくか」とか思って、アマゾンの囁くままに何か買ってしまっている。
いえいえ、本だけの問題ではありません。
でも、買い物ってこういうものだよね、きっと。
わたしの好みを骨の髄まで知っていて「お客様の好きそうなお品でございます」とか、何かを差し出してくれる素敵なコンシェルジェ。そんなコンシェルジェがわたしにはいます。
そして最近思いつくままに読んだ短編の備忘録メモしておきます。
アイネクライネナハトムジーク いくえみ綾・伊坂幸太郎(上)
映画を見る前に一回読み返してみたいなあと思ってたら、「おすすめ」で出てきて思わず読んでみました。これは期待以上!
いくえみ綾好きと、伊坂幸太郎好きの両方の好みを凌駕している!と思わず叫んでしまいました。
ヤバい、公式サイトまでできてる。高まりもひとしお!
「大家さんとぼく」これから 矢部太郎
なんとなくほっこりしながらも、大家さんの行く末は気になっていました。
書きすぎず、削ぎすぎず、自分の伝えたい分量をきっちりと伝え、読者の胸の中にそれを広げてもらった感じ。
ヒストリエ 11巻 岩明均
忘れた頃に発売される。「前の分、覚えているだろうか?」と思っていたけれど、けっこうしっかり覚えていた。そして、一巻分でも十分読ませてくれる。
ほんとに。わたしの生きている間に完結編を読めるのかなあ?
「バガボンド」に対しても同じ思いです。
文学界 2019 年8月号 「With the Beatles」「ヤクルトスワローズ詩集」
「宝島」とか講談社の「In pocket」で村上春樹の短編を読んでその切れ味に心躍った頃の感じの短編(いつの時代の話だよ!)。
「With the Beatles」はなぜか「午後の最後の芝生」の雰囲気を思い出した。心の中の何かがあたたかくなる感覚と、そのあたたかさが諸刃の刃としての残酷さとなる感覚。
文章がうまいというのはこういうことなんだろうけれど、せつない甘い話しなのに「切りつけられた」ような気分になる作品。
「ヤクルトスワローズ詩集」うん、とってもいい詩だと思う。さあ、今日もしっかり負け続けよう。と思えるようなそんな詩集。