2013年06月10日

「神去なあなあ夜話 」 三浦しをん 徳間書店



三浦しをんさんの小説の「ベスト3」を挙げるとすれば、この作品は残念ながら自分の中では選外。
(こういうのはシュミの問題で、どうしたって「まほろ駅前多田便利軒」とか「仏果を得ず」とか、そういう所に行ってしまうものです)。

三浦しをんさんの小説の「幸せになれる小説ベスト3」を挙げるとすれば、この小説はかなり上位。わたしの中ではそんな小説です。

「神去なあなあ日常」の 続編。
横浜の高卒無職の勇気くんが、ひょんなことから林業の村「神去(かむさり)」に住んで仕事をさせられることになり、そこでの人間関係が、小さな事件や恋をおりまぜて語られていく。
自然の厳しさ、そして自然に対するおそれ、小さな村の人間関係。
と、ここまで書くと「それはノリとしては(北の国から)的なものではないのか?」とおもわれるかもしれないけれど、なんていうか、違う。

勇気くんはふつうな感じの若者で、もちろん村は退屈だし、林業は少しは慣れたもののまだまだで、自然に対するおそれもイマイチ。軟派なところだってある。そして、この村で育った子供とも違う。
素直なところもあって、等身大の若者(ゆとり)って感じ。
そういう彼が「伝えるべきものがある場所」や「伝えるべき文化のある人々」の中にいると、こういうふうに感じるのか、と思えるのが楽しい。
代々受け継がれてつながるものの中で人間はいろんなものを獲得していくのだなあと改めて思う。

後半の軸となる直紀さんとの恋の話はほんとうに微笑ましく楽しい。
そして、嫉妬やかけひきを持て余したり、怒ったりしながら...
彼の感じていったことを読んでいくと、ああほんとにいいものを読んだなあという「多幸感」が溢れていく。
そんな感じの小説だった。


「神去なあなあ日常」の映画化のニュースがとびこんできて、勇気くん役をぐぐってみました。
染谷将太さんのブログ
この人かあ.. ああ、なんかぴったりなイメージで嬉しいです!



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posted by noyuki at 15:04| 福岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 見て、読んで、感じたこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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