2016年10月05日

嵐の日には好きな人の話でもしよう (佐藤正午 「永遠の1/2」小学館文庫)


以前の職場の先輩とひさしぶりに電話で話したことがあった。
「引っ越したときに気づいたんだけど、のゆきちゃんから借りっぱなしの本があったんだよね」
聞いてみると、佐藤正午氏のデビュー作「永遠の1/2」のハードカバーだった。
すっかり忘れていて、どういう経緯で貸したのかも思い出せなかった。
「じゃあ、今度会うときに忘れないように持っていくね」と先輩は言ってくれたが、その後疎遠になってしまい、結局、その本はわたしの手元にはない。

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2016年10月6日発売 「永遠の1/2」小学館文庫

今回、文庫化された新刊をもう一度読むことになる。
このデビュー作を読んで、今のわたしはどんなふうに感じるのだろうか?

それから現在執筆中という新作はいつ完成するのだろうか?
そういうことを想像するだけでワクワクしてしまう。

そんなわたしに「ファンクラブ会報誌」のごとく著者近況を教えてくれるのは、小学館「きらら」の「ロングインタビュー(小説の作り方)」だ。
ポケモンGOがレベル22だったりカビゴン追っかけたり、父親の葬儀の最中に競輪場にいてしまったり、そんな話に笑いながらも「ロングインタビュー」は10月号で51回めを迎えた。

煙に巻かれながらも、ときどき胸の奥が熱くなる。
「きらら」を閉じて、ため息をついて、なんだかとても嬉しくなってしまう。

わたしの生きている世界も、著者の生きている世界もけして混じり合いはしないけれど。
世界は多重構造だ。
多重構造の中のひとつの世界で。
わたしたちは、同じ物語の中にいられる。


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posted by noyuki at 14:47| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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